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共同通信
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旧統一教会が、元2世信者の小川さゆりさんが高額献金などの被害を訴える発言を収めた公開動画に反発し、教団の社会的評価を低下させるなどと削除を求める仮処分を裁判所に申し立て、退けられていたことが14日、関係者への取材で分かった。動画は立憲民主党の会合での映像で石垣のり子参院議員が公開していた。
教団側は昨年11月に申し立て「小川さんの両親が高額献金した事実はない。家につぼなどがあったため誤解したに過ぎない」などと主張したが、東京地裁は3月「経済的余裕がない中で献金していたことが認められる。重要部分において真実に反するとは言えない。名誉毀損は成立しない」と却下。即時抗告を受けた東京高裁も8月、同じく棄却し、確定した。
小川さんは取材に「発言が守られ、ほっとしている。教団はスラップ訴訟のような対応をするのではなく被害者の声に真摯に耳を傾けてほしい」と話した。
教団の岡村信男法務局長は8日の記者会見で元2世らについて「言い分の中にかなりうそが入っている」と主張。具体的には小川さんのことだと、現在も小川さんへの批判を続けている。