モロッコ地震、犠牲者悼む

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共同通信
15日、モロッコ中部アミズミズ郊外のモスクで金曜礼拝に参加する男性ら(共同)

 【マラケシュ(モロッコ中部)共同】北アフリカ・モロッコ中部で8日に起きた地震は、15日深夜(日本時間16日朝)で発生から1週間が経過した。この日は金曜日で、被災地では地震後初めてイスラム教の集団礼拝が行われ、参加者らが犠牲者を悼んだ。

 内務省によると、確認された地震の死者は2946人、負傷者は5674人に上る。震源地に近い中部ハウズ県アミズミズ郊外にあるモスク(イスラム教礼拝所)では15日昼、100人近くが祈りをささげた。周辺の住宅は大半が損壊して住めなくなり、住民らは空き地にテントを張って避難生活を送っていた。

 礼拝に参加したハサン・メルズーグさん(70)も自宅が壊れた。「普段礼拝に行くモスクも使えなくなった。避難先にトイレがなく、電気も必要だ。復興にどれだけ時間がかかるか分からない」と疲れた表情で語った。

 今回の地震の規模はマグニチュード(M)6.8。モロッコ王室によると、全壊または部分損壊した住宅は少なくとも5万戸に上る。国連は30万人以上が地震の影響を受けたとみている。