ウクライナ負傷兵2人受け入れへ

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共同通信
自衛隊中央病院

 政府は、ロシアによる侵攻が続くウクライナへの支援の一環として、新たに負傷兵を治療のため日本に受け入れる方針を固めた。9月下旬にも2人を自衛隊中央病院(東京)で引き受け、リハビリ治療などに当たる方向で調整している。6月に来日した2人に続く負傷兵受け入れで、先進7カ国(G7)議長国として支援に積極的な姿勢を示す狙いがある。関係者が16日、明らかにした。

 6月に受け入れた2人は、それぞれ片脚と両脚を失っていた。自衛隊中央病院でリハビリ治療を受け、7月下旬に退院した。入院や渡航費、義足の製作費用は日本政府が負担した。

 関係者によると、新たに来日する予定の兵士も脚を負傷しており、義足の製作やリハビリ治療などを施す方針だ。日本での治療はウクライナ政府から要請があった。

 負傷兵の治療に関しては、健康を回復して前線に復帰させれば、戦闘力の増強を支援したとも解釈されかねない。防衛省は「退院後の兵士の処遇はウクライナ政府に任せているが、義足が必要で前線への復帰は考えられない」としている。