日本に「発祥の地」の厚い壁

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共同通信
日本―イングランド 後半、モールで耐える堀江(右端)=ニース(共同)

 英国のラグビー校で、少年がボールを抱えて走り出したという伝説で知られる競技誕生から200年。ラグビー発祥の地、イングランドに挑んだ日本だが、11度目の対戦でも厚い壁にはね返された。勇敢さを意味する「『ブレイブ』という言葉でチームを引っ張ってきた」とナンバー8の姫野和樹主将(トヨタ)が言うように、パワーに優れた強敵に対し、恐れることなく立ち向かったが、及ばなかった。

 昨年11月の前回対戦では13―52で大敗。そこからもう一度、細部にこだわる日本のスタイルを突き詰めた。参謀役のトニー・ブラウン・コーチは「プランを実行するため、しっかりと準備できる」のが日本の強みと評するが、欧州の強豪の底力はそれを上回った。

 自国開催の追い風を受けた2019年大会ではアイルランド、スコットランドを破り、初の8強入り。だが、国外のワールドカップ(W杯)では欧州勢からの1勝が遠い。

ラグビーW杯フランス大会の1次リーグでイングランドに敗れ、肩を落とす日本の(右から)下川、リーチ、松田、バル、中村=17日、ニース(共同)