Published by
共同通信
共同通信
旧ソ連アゼルバイジャンの国防省は19日、隣国アルメニアとの係争地ナゴルノカラバフの2カ所で地雷が爆発し治安部隊職員らが死傷したと発表した。アルメニア側の仕業だとして「限定的な対テロ作戦」を開始したと明らかにした。ロイター通信はアゼルバイジャン当局者の話として6人が死亡したと伝えた。
インタファクス通信によると、アルメニアのパシニャン首相は緊急に安全保障会議を招集。同国外務省は同日、アゼルバイジャンがナゴルノカラバフへの大規模攻撃を開始したと訴え、現地に平和維持部隊を派遣するロシアや、国連安全保障理事会に軍事行動をやめさせるよう対応を求めた。
アゼルバイジャン側が軍事行動を続ければ、大規模な流血に発展する恐れがある。ロシア外務省のザハロワ情報局長は「情勢を憂慮している」と述べ、双方に自制を求めた。
ソ連時代末期からアルメニアとアゼルバイジャンの間で紛争が続くナゴルノカラバフでは2020年に大規模な軍事衝突が起き、アゼルバイジャンが係争地の南部を支配下に置くなどして事実上勝利した。