22日付のニューヨーク・ポストによると、ブルックリン区の公立図書館を解体し、高級コンドミニアムを建設する再開発計画を巡り、友人が経営する業者が落札できるようニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長が入札を不正に操作した疑いが浮上し、連邦検事局と市検事局が合同で捜査に乗り出したという。
ブルックリン公立図書館は、システムの一新を図る資金を調達するため、市が所有するブルックリンハイツ分館を民間業者に売却する計画を市に持ち掛けた。市と同図書館は2013年6月に提案依頼書を作成し、市経済開発公社が入札審査を行った結果、開発業者、トール・ブラザーズ(TB)とともに最終選考に残っていたザ・ハドソン・カンパニーズ(ハドソン・コス)が、14年9月に5200万ドル(約57億円)で入札を勝ち取った。
しかし、TBの入札額は同社よりも100万ドル(約1億1000万円)高く、最終選考に漏れたセカンド・デベロップメント・サービスは、600万ドル(約6億5600万円)も高い額で入札していたという。
ハドソン・コスの経営者デビッド・クレイマー氏は、市長とは数十年来の友人で、07年から市長の政治活動に資金提供している。両検事局は、入札に参加した14社から事情を聞くため、召喚状を送達した。