26日付のDNAインフォによると、ブルックリン区のプロスペクトパーク近くで営業する、没収寸前のアイスクリームベンダーをニューヨーク市保健局(DOH)から子どもたちが守り、さらに募金活動を行って罰金の肩代わりをしたという。
カルロス・パラシオさん(51)は、同地で9年間にわたりカートでアイスクリームを販売している。ところが販売許可書はあるものの、カートを使用する許可を持っていなかったため、DOHから千ドルの罰金を科せられた。また、DOHはカートを没収する予定だった。
「抗議するぞ!」と立ち上がったのは、地元の子どもたち。カートの没収を阻止したばかりでなく、たった1日で千ドルの寄付金を集め、カルロスさんに贈呈した。
「全く予想していなかった」と、カルロスさんは涙を拭った。「地域の支援を得られて幸せだ。今日のアイスクリームは無料だよ」と言うと、子どもたちは、カルロスさんの名を呼びながら、顔をほころばせた。
フードカート使用の許可数には制限があり、2007年以降、市からは新規の発行がない。順番待ちの列は長く、中には20年近くも待っているケースもあるという。ストリートベンダー支援組織は、カート使用の許可数制限は死活問題として、その撤廃を求めるキャペーンを展開している。