5月31日付のメトロ・ニューヨークによると、オハイオ州のシンシナティ動物園で同月28日、3歳の男児が誤ってゴリラを展示する柵の中に転落し、ゴリラが射殺される事件が起きたことをきっかけに、ニューヨーク市の動物愛護団体が同動物園閉鎖を求める署名運動を開始した。
No Kill New York, Inc.は、米農務省(USDA)に対し、「男児が転落したのは柵に欠陥があり、動物園の責任」として園長の解雇と、動物保護法に違反する動物園の永久的閉鎖を求めている。既に4500を超える署名が集まっているという。
射殺されたのは、ハランべという名の17歳になる雄のニシローランドゴリラで、背から腰にかけて白い毛を生やしたシルバーバックが特徴。ハランべは観客の叫び声などで興奮し、男児に危害を与える恐れがあったため射殺された。
ゴリラは絶滅危惧種に指定されていることもあり、この対応を巡っては是非が問われている。USDAは、今回の射殺が動物保護法に違反していなかったか、今後調査に当たるという。
市内では、ブロンクス動物園にゴリラがいる。来園者はガラス越しにゴリラを見ることになっており、17歳未満の子どもには保護者同伴が義務付けられているほか、歩行通路も限られている。