中国接近、「債務のわな」に懸念

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共同通信
モルディブの首都マレで単独会見に応じるナシード元大統領=28日(共同)

 【マレ共同】インド洋の島国モルディブで30日に大統領選の決選投票が行われるのを前に、民主化運動指導者で国会議長のナシード元大統領(56)が共同通信の単独会見に応じた。中国寄りの野党候補ムイズ氏(45)が勝てば脱インドの外交政策を進めるとみられ、ナシード氏は中国が融資で途上国を借金漬けにして支配を強める「債務のわな」に「十分注意すべきだ」と懸念した。

 ナシード氏は民主主義や人権といった価値観を共有する日本やインドとの関係維持が重要だとして「外交政策の急激な変更は誰の利益にもならない」と訴えた。特にインドは近隣国でもあり「敵対視するべきではない」と強調した。