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共同通信
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立憲民主党が次期衆院選の候補者擁立の積み上げに苦慮している。岸田文雄首相が早期に衆院を解散するとの観測が飛び交う中、30日時点で小選挙区擁立が決まったのは160人に届かず、目標の200人からは開きが大きい。背景には、党勢低迷の影響で難航する人材発掘や、他党との候補者調整によって生じる選挙区の制約がある。
「常に懸命に候補者擁立を続けている。その成果は表れてきている」。泉健太代表は30日、宇都宮市で記者団に語った。早期解散に備え、準備を加速させる考えも示した。
ただ擁立作業は順調とは言い難い。289小選挙区のうち、内定したのは現職を含め157。泉氏が比例代表と合わせて「150議席を取れなければ辞任する」と進退を懸ける議席獲得目標を、わずかに超えた程度にとどまる。全員当選は至難の業だけに「今解散されたら即、代表辞任だ」(幹部)との声も漏れる。
擁立遅れの要因の一つは「公募しても有能な人材が集まらない」(関係者)ためだ。春の統一地方選で躍進した日本維新の会から衆院選出馬を決めた元立民議員もいる。