学術会議新会員に105人

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共同通信
日本学術会議の総会=4月17日、東京都港区

 日本の科学者の代表機関とされる日本学術会議は1日、同日から始まる第26期の会員210人のうち、新たに任命される105人を発表した。日本科学未来館館長を務める浅川智恵子IBMフェロー、細胞内の小胞体という器官の研究で知られる森和俊京都大教授、素粒子研究者の市川温子東北大教授らが選ばれた。

 政府が3年前に一部候補の任命を拒否して以降、初めての改選となる。岸田文雄首相は今回、学術会議側が推薦した候補者全員を1日付で任命。2日に開かれる学術会議の総会で、新会長が選出される。

 会員の任期は6年で、3年ごとに定数210人のうち半数が改選される。人文・社会科学を含む幅広い学術分野から、優れた業績のある研究者が選ばれる。

 前回改選時の2020年、学術会議側が推薦した105人のうち菅義偉首相(当時)が任命拒否した6人は新会員には含まれていない。学術会議側は、再び推薦すれば政府の拒否方針を追認することになるため、前回任命された99人に6人も加えるよう引き続き求める。