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共同通信
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客が自分で精算するセルフレジでの万引に、小売業界が頭を悩ませている。人手不足の影響や、新型コロナウイルス対策の一環として普及したが、支払ったように装う手口による被害が相次ぐ。未精算を防ぐシステムの導入や従業員による声かけなどの対策が取られており、業界関係者は「時代の変化に対応しないといけない」と話す。
セルフレジで、購入したビールの本数をごまかしたとして、福岡県警は9月、電子計算機使用詐欺の疑いで会社員の女(26)を逮捕した。防犯カメラには、6本入りパックのうち1本分だけ精算する様子が写っていた。
こうした被害は各地で多発。全国約290店のディスカウントストアを展開するトライアルカンパニー(福岡市)によると、万引の大半がセルフレジという。
同社は昨年、新たなマニュアルを作成。セルフレジの客に「お手伝いしましょうか」などと積極的に声をかけるようにしたところ、未精算通過の件数が25%ほど減った。