Published by
共同通信
共同通信
【台北共同】中国で「スパイ」行為をしたとして2019年に拘束され服役し、今年9月に台湾に戻った台湾人ビジネスマンの李孟居氏(51)が2日までに台北で共同通信の取材に応じた。拘束のきっかけは「香港頑張れ」と書かれたカードを偶然持っていたことだったと説明。当時香港で起きていた反中抗議活動を支持しないよう国内外の人々を威嚇する「政治的な目的」でスパイに仕立てられたと主張した。
李氏によると、19年8月、香港経由で広東省深センに出張した。香港へ戻る際、荷物検査でカード数枚が見つかり拘束された。カードはデザインが面白いと思って所持していたもので、抗議活動とは関係ないと強調。中国当局は当初、カード所持の件で訴追しようとしたが法律的にも無理があり、李氏が武装警察部隊を撮影していたことから、それを口実にしたスパイ容疑に切り替えたとの見方を示した。
深センの裁判所は21年1月、李氏に懲役1年10月と2年の政治的権利剥奪を言い渡した。李氏は刑期満了後の今年7月24日に中国を出国し、9月2日に台湾に戻った。