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共同通信
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2016年の熊本地震の本震を引き起こした布田川断層周辺の地下の地層が、地震によって水平方向に50センチ前後ずれていたことが、熊本大と東北大の研究グループによる調査で分かった。グループによると、大地震の前後で同じ場所を掘り、ずれが確認できたのは世界3例目で、国内では初。
ずれを確かめたのは熊本地震で震度7を2回観測した益城町にある地層。阪神大震災後の1996年に県が掘削していたのと同じ地点で今年9月、深さ約2.5mの溝を掘って突き止めた。
東北大の遠田晋次教授(地震地質学)は「実際のずれを確かめたことに意義がある。より精密な地震の発生確率推定に生かしたい」と話した。