2023年世界貿易量0.8%増

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共同通信
世界の貿易量の増減率

 【ジュネーブ共同】世界貿易機関(WTO)は5日、2023年の世界のモノの貿易量が前年比0.8%増になるとの予測を発表した。4月時点では1.7%増と見ていたが、中国の不動産不況や欧米で続くインフレと金融引き締め政策、ロシアのウクライナ侵攻などの影響で貿易が低迷し予測を下方修正した。

 WTOは24年の貿易量は23年4月時点の予測と変わらず3.3%増を見込んでいる。製造過程にある半製品が貿易量全体に占める割合が23年前半は48.5%と過去3年平均の51%を下回り、世界的なサプライチェーンに分断の兆候が出てきているとみられる。WTOは24年の貿易量にマイナスの影響が出る恐れもあるとしている。