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共同通信
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【シドニー共同】オーストラリアのファレル貿易・観光相は6日、中国の環太平洋連携協定(TPP)加盟の是非を判断するに当たっては、加盟が承認された英国を含む12カ国の「全会一致の精神」を重視すると強調した。中国と台湾の新規加盟問題は今後の関連会合で話し合うと述べた。8日にメルボルンで西村康稔経済産業相と会談するのを前に、共同通信の電話インタビューに答えた。
オーストラリアと日本は、経済的威圧や貿易制限慣行を理由に、中国との加盟交渉開始に慎重な姿勢を取っている。
ファレル氏は新規加盟問題について「オーストラリアが『この国やあの国が加盟できる』と言える問題ではなく、全会一致原則のアプローチだ」と指摘。個別の国・地域への言及を避けた。
一方、中国との貿易摩擦は改善の成果を訴えた。モリソン前政権時に中国による制裁関税や輸入制限によって生じた200億豪ドル(約1兆9千億円)の貿易障壁が約10分の1まで縮小したと主張。ワインの制裁関税など残る制限が撤廃されることに期待を示した。