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共同通信
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政府が10月にまとめる経済対策を巡り、岸田文雄首相の「税収増を国民に適切に還元すべきだ」との発言が波紋を広げている。政府は税制面では企業減税を軸に検討しているが、与党内では衆院解散を巡る思惑も絡み、個人に直接恩恵が及ぶ所得税や消費税の減税を求める声が拡大。ただ2022年度までの税収は既に使途が固まり、還元するほどの余剰はないとの指摘もある。
「(還元のための)十分な財源的な裏付けがあるとは思っていない」
鈴木俊一財務相は6日の閣議後記者会見で強調した。22年度の国の一般会計税収は71兆1373億円で過去最高を更新。歳入から歳出などを引いた剰余金は2兆6294億円に上る。だが、このうち半分は国債の償還に充てるのがルールで、残りも防衛力強化の財源になると見込まれている。
23年度の税収に関しても、鈴木氏は「足元では法人税もいまひとつの状況だ」と指摘した。
所得税に関しては、ストックオプション減税の拡充は検討項目に挙がっているとしたが、それ以上は「何も決まっていない」と強調した。