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共同通信
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【マニラ共同】フィリピン沿岸警備隊は6日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)のフィリピン軍拠点に4日、補給物資を届ける任務を支援する際、中国の海警局と海上民兵の船9隻に妨害されたと発表した。海警局の船がフィリピンの巡視船に対しわずか1メートルの至近距離まで接近するなど、8件の危険行為に直面したと非難した。
沿岸警備隊が公開した映像によると、中国海警局の船はフィリピン巡視船の進路の直前を横断。地元メディアによると、巡視船は衝突を避けるため、動力を逆回転させて急停止を強いられた。
沿岸警備隊は、中国海軍の軍艦1隻もフィリピンの巡視船から1キロ以内の距離に近づいたほか、中国軍機が監視飛行を行ったと指摘した。
フィリピンの巡視船には、マルコス大統領が「特別な懸念」に対応するため中国担当特使に任命したロクシン前外相が乗り込んでおり、妨害状況を目撃した。
アユンギン礁では、フィリピンが1999年に老朽艦をわざと座礁させて軍事拠点化。兵士を常駐させ、定期的に補給船団を送ってきた。