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共同通信
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【ロンドン共同】石油輸出国機構(OPEC)は9日公表した2023年版の世界石油見通しで、2045年の世界全体の石油需要が22年と比べて16%増加すると見込んだ。中国やインドなどの需要増を踏まえて日量1億1600万バレルに拡大するとし、22年版から日量約600万バレル上方修正した。供給力を強化するため、石油産業への投資継続を訴えた。
日米欧の先進国を中心とした経済協力開発機構(OECD)諸国の需要は、45年に22年比20%減の日量3670万バレルに縮小すると予想した。中国やインド、アフリカなどOECD以外の地域では、48%増の日量7940万バレルに拡大すると見込んだ。
世界の1次エネルギー需要は23%増えるとみる。電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの導入が進むものの、全体の中で石油が占める割合は約3割で、最大のエネルギー源であり続けると見込んだ。
こうした状況を勘案し、石油産業には45年にかけて14兆ドル(約2100兆円)の投資が求められると試算した。