30年冬季五輪の札幌招致断念

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共同通信
大倉山ジャンプ競技場に設置されている五輪のモニュメント=6日午後、札幌市

 札幌市と日本オリンピック委員会(JOC)は11日、2030年冬季五輪・パラリンピックの招致を断念すると表明した。東京大会を巡る汚職・談合事件の影響などで開催への支持が伸び悩み、先送り論が強まっていた。秋元克広市長とJOCの山下泰裕会長が東京都内で会談し、合意した。

 34年大会は02年大会の開催地、米ソルトレークシティーが有力視され、38年大会を巡る動向も不透明。1972年札幌、98年長野に続く日本で3度目の冬季五輪は見通しが立たない状況となった。

 東京大会を巡る事件を受け、札幌市とJOCは昨年末から機運醸成活動を一時休止。30年大会はスウェーデンやフランスも名乗りを上げるなど、一時は最有力候補とみられた札幌市は苦境に立たされていた。31年春ごろを予定していた北海道新幹線の札幌延伸も、遅れる見通しとなっている。

 札幌市は、14年に当時の上田文雄市長が26年大会の招致を目指して活動を本格的に開始。18年の北海道地震を受け、目標を30年大会に切り替えていたが、再び先送りされることになった。

2030年冬季五輪・パラリンピックの招致断念を表明する、札幌市の秋元克広市長(左)とJOCの山下泰裕会長=11日午後、東京都新宿区