70年万博基金の取り崩し検討

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共同通信
大阪府庁で記者団の取材に応じる吉村洋文知事=11日午後

 2025年大阪・関西万博の会場整備費が上振れする問題に対応するため、大阪府の吉村洋文知事は11日、財源確保策として、1970年大阪万博の収益で設立した基金の取り崩しを検討する意向を明らかにした。府庁で記者団に「全否定はしない」と述べた。上振れ分の府民負担を軽減する狙いとみられるが、取り崩しには処分を禁じた定款の変更や国との協議が必要となる。

 会場整備費は国と経済界、府・大阪市が3等分で負担する。現状の1850億円から2300億円規模に膨らむ見通しで、3者の負担増は150億円程度となる。

 基金の残高は約190億円あり、「関西・大阪21世紀協会」(大阪市)が運用している。