ウクライナ支援揺るがず

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共同通信
インタビューに答えるブルガリアのガブリエル副首相兼外相=12日、ソフィア(共同)

 東欧ブルガリアのガブリエル副首相兼外相は、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの「支援疲れ」が物価高騰などを背景に欧米で懸念される中、ブルガリアは経済的問題との「ジレンマはない」と明言し、支援継続の姿勢は揺るがないと強調した。首都ソフィアで15日までに共同通信の単独インタビューに応じた。

 欧州連合(EU)では9月にスロバキアの議会選でウクライナへの軍事支援停止を訴えた左派が勝利。ポーランドが安価なウクライナ産穀物の輸入規制を巡り、同国と一時激しく対立した。ガブリエル氏は「EUの結束維持に貢献することが重要だ」と語った。

 ロシアが黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意を7月に離脱したことで「食料価格のインフレに拍車をかけ食料安全保障の状況を悪化させた」と批判。ブルガリア政府がポーランドなどと異なり、穀物の輸入規制を9月に延長しなかったことに関し、困難な時に協力し合うのが「真の連帯だ」と語った。

 ただ「農家が心配し抗議もあった」とも言及し、政府にとって「簡単な決断ではなかった」と振り返った。