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共同通信
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大手電力会社が2023年度上半期(4~9月)に再生可能エネルギー事業者に対し一時的な発電停止を求める出力制御を計194回実施したことが16日、共同通信のまとめで分かった。前年同期比3.1倍に上り、過去最多を更新した。太陽光や風力といった再エネの拡大と原発の稼働に加え、電気料金の上昇による家庭などの節電も背景にある。出力制御は今後も増える見通しで、脱炭素化に欠かせない再エネを「無駄」にしている格好だ。
電力は発電量と消費量のバランスを維持しないと大規模停電に陥る恐れがあるため、発電量が多すぎる場合は大手電力が出力を制御する。沖縄電力以外は送配電子会社が指示し、電力需要が小さくなる春と秋、太陽光の発電量が増える晴天時に行うことが多い。
4~9月は北海道電力と東京電力を除く8社が実施。最多の九州電力は2.3倍の60回に上る。最大で1回当たり原発3基分に相当する約287万キロワットを抑制した。
次いで多かったのは4.5倍で50回の四国電力で、中国電力は41回と5.9倍。