ガザ病院爆発に欧米疑念

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共同通信
爆発があった病院付近=18日、パレスチナ自治区ガザ(ロイター=共同)

 パレスチナ自治区ガザの病院爆発を巡り、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの説明に疑念が出ている。ハマスはイスラエル軍の空爆で471人が死亡したとするが、バイデン米大統領はイスラエル軍の関与を否定し、欧州では「死者は最大50人」との分析も。真相不明のまま、イスラム圏では反イスラエル感情が激しさを増している。

 ガザ市中心部のアルアハリ・アラブ病院で17日夜、爆発があり、多数が死亡した。ハマス側は当初から「約500人が死亡」と強調。医療機関への攻撃ということもあって衝撃的に報じられ、バイデン氏は18日に予定していたヨルダン訪問の中止に追い込まれた。

 イスラエル軍は直後から軍の空爆を否定。ガザの過激派「イスラム聖戦」が発射したロケット弾の誤射だと反論し、バイデン氏は19日の演説で「イスラエルの仕業ではない」と断言した。

 現地の映像では、病院駐車場の車に被害が出たが地面に大きな着弾痕はなく、建物も大きく損壊していないため、イスラエル軍のミサイルより威力が弱い兵器との見方が出ている。