国連総長、安保理でガザ空爆非難

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共同通信
国連のグテレス事務総長

 【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は24日、パレスチナ自治区ガザの情勢を協議する閣僚級会合を開いた。グテレス事務総長は多数の民間人が犠牲になったとして、イスラエル軍のガザ空爆を非難。イスラム組織ハマスが拘束する人質の解放を促すためにも「人道目的の即時停戦」を要請した。イスラエル側は「国連との関係を見直す」と猛反発し、グテレス氏の辞任を要求した。

 グテレス氏はガザの人道危機に懸念を示し「国際人道法違反が起きている」と指摘した。ハマスのイスラエル攻撃を糾弾しながらも、ガザで死亡した国連職員らの遺族のために空爆を「非難する義務がある」と語った。

 イスラエルのコーヘン外相は「自分を破滅させようとする相手と、どう停戦できるのか」と反論し、グテレス氏を指さして「あなたの下で国連は最悪な時期にある」と批判した。同国のエルダン国連大使は記者団に「グテレス氏が倫理観と公平性を失った」と語り、辞任を求めた。

 コーヘン氏の演説が始まると、アラブ諸国の外交官らが一斉に議場から退席した。