27日付のニューヨーク・ポストによると、マンハッタン区にあるウォルドーフ・アストリア・ニューヨークが、その4分の3を高級コンドミニアムに改装するため、約3年間閉鎖するという。
同ホテルは85年の歴史を誇り、米歴代大統領や外国の元首などが宿泊する高級ホテルとして知られている。ウォールストリート・ジャーナルは、2014年にヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスから19億5千万ドル(約2002億円)で同ホテルを買収した中国の安邦保険集団は、来春より閉鎖する意向だと報じている。
改装に当たり、現在ある1413の客室を300~500まで削減するといい、この改装費用は約10億ドル(約1020億円)と推定される。また、客室が減るため、スタッフ約1500人が職を失うことになるが、既に同ホテルと数百人の従業員との間で退職金についての話し合いが行われ、そのコストは1億ドル(約102億円)にも上るという。
同ホテルは、コンドミニアム販売により40億ドル(約4100億円)の収入を見込んでいるが、専門家の間では、マンハッタンの高級コンドミニアムは供給過多で価格下落が生じており、順調に販売できるかは疑問との声も挙がっている。