「花粉症米」実用化を促進、政府

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共同通信
花粉米の医薬品化イメージ

 政府は、近く取りまとめる新たな経済対策に、摂取すると花粉によるアレルギー症状緩和が期待できるコメ「スギ花粉米」の研究開発促進を盛り込む方針を固めた。粉末化した花粉米を錠剤やカプセルに加工、医薬品としての活用を想定する。2024年度中に医療機関で臨床試験を始めたい考えで、10年以内の実用化を目指す。政府関係者が26日明らかにした。

 花粉米は、スギ花粉症の原因物質となるタンパク質の一部遺伝子を組み込んだイネを栽培して作る。農水省が00年度から開発を進めている。花粉の飛散開始を前に花粉米の有効成分を含んだ錠剤を一定期間服用して徐々に体を慣らすことで、アレルギー症状の緩和が期待できるという。