袴田さん再審、検察の不服に反論

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共同通信
袴田巌さんの裁判をやり直す再審初公判が開かれた静岡地裁

 1966年に起きた静岡県清水市(現静岡市)の一家4人殺害事件で、死刑が確定した袴田巌さん(87)の再審開始を認める決定を2014年に出した当時の静岡地裁裁判長村山浩昭氏が、決定を不服として検察が即時抗告したことに反論する意見書を東京高裁に提出していたことが30日、分かった。村山氏が取材に明らかにした。

 村山氏によると、意見書は即時抗告の直後に提出した。検察が「科学的根拠がなく、再鑑定が必要不可欠」とした「5点の衣類」に関するDNA鑑定や、血痕の赤みの変化を調べたみそ漬け実験は既に地裁で検討済みであり、即時抗告は早期に棄却されるべきだなどと指摘したという。