妻殺害、75歳夫に猶予判決

Published by
共同通信
東京地裁立川支部=2020年

 東京都八王子市の自宅で2022年5月、介護をしていた認知症の妻=当時(74)=の首をひもで絞めて殺害したとして、殺人罪に問われた会社役員茂木博被告(75)の裁判員裁判で、東京地裁立川支部は30日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。殺害動機に介護疲れを認定した。

 茂木被告は起訴内容を認め、量刑が争点だった。岡田健彦裁判長は、判決理由で「被害者が亡くなるという取り返しのつかない重大な結果が生じている。突発的であるが強固な殺意に基づく犯行」と指摘した。

 一方で「被害者の介護に大きな精神的負担を感じていた。親族ができるだけ軽い処罰にと望んでいる」と述べた。