10日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、同日朝に放映されたテレビ番組に出演したルドルフ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長が、「黒人の子どもの99%はお互いに殺し合う」といった事実無根の発言をしたことで物議を醸している。
CBS局の政治番組「フェイス・ザ・ネイション」に出演したジュリアーニ氏は、テキサス州ダラスで起きた警官襲撃事件を受け、反差別団体ブラック・ライブス・マターを、「本質的な人種差別主義者」および「反米主義者」と呼び、「黒人の立場から問題を解決したいのならば、自分の子どもに警官を尊敬することと、彼らにとって本当に危険なのは警官ではなく、君たちを殺すであろうほかの黒人の子どもたちだと教えることだ」と述べた。また、黒人の子ども100人のうち99人が、ほかの黒人の子どもを殺すといったでたらめの統計を引き合いに出した。
米連邦捜査局(FBI)が発表した2014年のデータによると、殺人事件において黒人被害者の90%がほかの黒人により殺害されたと報告されている一方で、白人により殺害された白人は82%と、黒人のデータとさほど違いがなかった。また、別のデータによると、警官を射殺した犯人の71%は白人だったという。