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共同通信
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【ニューヨーク共同】トランプ前米大統領は6日、一族が経営する企業の資産価値を偽り不正な利益を得たとして提訴された民事訴訟で、ニューヨーク州の裁判所に出廷し、不正を否定した。判事を批判し、質問に答えなければ証言を打ち切ると警告した判事との間で応酬となった。米メディアが伝えた。大統領経験者が法廷で判事と言い争いを展開するのは極めて異例だ。
訴訟は、ニューヨーク州のジェームズ司法長官が2億5千万ドル(約370億円)の返還を求めたもので、トランプ氏は、自身が返り咲きを目指す2024年大統領選を妨害する目的があると主張。入廷前に報道陣に「不公平で、明らかな選挙妨害だ」と訴えた。
10月に始まった口頭弁論に先立つ争点整理で、裁判所はトランプ氏らが資産価値を不当に高く偽っていたと認定済みで、返還額や同州での事業禁止などが審理の焦点になっている。
トランプ氏の腹心で顧問弁護士だったマイケル・コーエン氏が10月に「トランプ氏の言う通りの金額」で価値を水増ししたと証言している。