現金提供「柿沢議員から」と説明

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共同通信
自民党の柿沢未途衆院議員

 東京都江東区長選を巡る公選法違反事件で、自民党の柿沢未途衆院議員(52)の複数の秘書が、区議らに現金提供を持ちかけた際「柿沢議員からの陣中見舞い」と説明していたとみられることが17日、複数の区議への取材で分かった。東京地検特捜部は秘書らへの事情聴取を進めており、事務所内の指示系統などを調べる。

 柿沢氏は4月の区長選で木村弥生前区長(58)=今月15日付で辞職=を支援。自民党の推薦を得た元都議の山崎一輝氏(50)との保守分裂の争いになり、同日程で区議選も実施された。

 ある自民会派区議は、柿沢氏の秘書からあいさつをしたいと電話で連絡を受け、2月に議会棟で面会した。「柿沢議員から陣中見舞いを預かってきました」と言われたが、その場で断った。これまでの区議選で柿沢氏から支援されたことはなく「違和感を覚えた」という。封筒などは見ていないが、現金だと受け止めたとしている。

 別の自民会派区議も選挙前、柿沢氏の秘書から「柿沢議員から預かっているものがある」と電話連絡を受け「金ならいりません」と答えた。