T線、年内開通は無理 工事関係者が報告

 25日付のDNAインフォによると、マンハッタン区の2番街を通る地下鉄T線(2番街線)工事計画の指揮を執る技師、ケント・ハガス氏が同日、「6月中に終える予定だった工事がいまだに終了しておらず、年内の開通はほぼ不可能」と今後の見通しを発表したことが分かった。 
 工期の遅れは72と86、96丁目の各駅で通信システムの配線工事が完了していないことの影響が大きく、これにより警察無線やほかの通信システムの設置と、その試験運転が大幅に遅れている。
 今年5月には、予定されていた工事内容の80%が終了したと報告されていたが、6月の報告では70%に下がり、同様にシステムの試験運転実施状況についても、5月には67%終了していたが、6月は55%に下がったという。
 また、72丁目駅のエレベーター設置工事の完成予定日を9月末から10月末に1カ月延長しており、作業員らはその遅れを取り戻すために残業をして、工事を進めている。
 T線の工事は総工費45億ドル(約4700億円)をかけ、2007年から進められている。今年末には、Q線がレキシントン街63丁目駅へ乗り入れT線と合流し、63~96丁目までが開通する計画となっていた。