26日付のニューヨーク・ポストによると、ニューヨーク市の6月の交通事故による死亡者数は29人で、前年同月の20人より増加していたことが、最新の市の統計により明らかになった。
今回発表された統計の内訳をみると、歩行中の事故による死亡者数は58人で前年同月の63人から減ったものの、自転車運転中は5人から12人、自動車乗車中は29人から41人へ増えた。累計死亡者数111人は、前年同時期の107人より増えている。
2015年の交通事故による死亡者数は230人で、14年の257人からは10%ほど減少したが、自動車乗車中の事故で負傷した人の数は、14年の3万6158人から15年は3万7千人と増えており、交通事故の被害者そのものが減っているとは言えない状況だ。
市ではビル・デ・ブラシオ市長が14年に就任してから、交通事故撲滅を目指す「ビジョン・ゼロ」政策を掲げてきた。しかし、この結果を受け、市の交通事情改善を働きかけるNPO団体は「このままでは2025年までに交通事故死亡者数をゼロにするという目標の達成は到底不可能だ」と述べ、市に対し対策をより強化するよう求めている。