イスラム教徒ベンダーに人種差別の雑言
元国務省高官、Xのビデオで炎上
国務省の元高官が、アッパーイーストサイドのハラル食ベンダーに「テロリスト」など反イスラムの悪口雑言を浴びせる複数の動画がX(旧ツイッター)上に出回っている。市警（NYPD）は成り行きを見守っている。ニューヨーク・タイムズが21日、伝えた。
この元職員はスチュワート・セルドウィッツ氏。オバマ政権で国家安全保障担当高官を務めたこともある。数日間にわたり、同じフードカートを繰り返し訪れ「パレスチナ人の子供4000人を殺しても、十分じゃない」「モハメッドはレイピストだ」などとしつこく挑発。自分の携帯電話でベンダーの写真を撮る場面もある。困惑気味のベンダーは「あっちに行ってくれ」などと対応している。同氏は電話インタビューに応え、「ベンダーが『ハマスを支持する』と言ったのでカッとなった」と説明。「言い過ぎた。遺憾に思う」と続けた。
標的となったベンダーの氏名などは不明。コメントも取れていない。83丁目の地下鉄Q路線駅前にある当該カートでは21日、別のベンダーが働いていた。このベンダーもセルドウィッツ氏に遭遇。NYPDを呼んだが、30分後に現れた警官は「何もできない」と話したという。NYPD第19分署は21日夜現在、この件で告訴などは起きていないと発表。ただ、動画の存在を把握しており、「成り行きを見守っている」としている。
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