2日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、今年、ニューヨーク市民から市消防局(FDNY)に寄せられた消火栓のふた開放の依頼は約700件と、昨年の2倍に増えていることが分かった。
連日の猛暑に耐えかねて、涼を取るため消火栓のふた開放を望む人が多い一方で、ふたを開けて放水すると、周囲の家の水圧が下がったり、火事などで本当に水が必要なときに供給できなくなるなどの問題が生じる。そのため市は、むやみに消火栓のふたを開けないよう訴えており、FDNYおよび市環境局(DEP)は、市内の消火栓の使用状況を随時モニターしている。
不正にふたを開けた場合には、放水量が通常の毎分千ガロン(約3790リットル)から25ガロン(約95リットル)に減るよう工夫されており、許可なく開けた場合は、禁固30日または千ドルの罰金が科される可能性もある。ただし、18歳以上の市民であれば、近くの消防署でふたを開けて放水してもらうための依頼書を提出することができる。
「消火栓の水で子どもたちが遊ぶのを見ているだけで涼しくなる」と、市内に住む女性は話す。消火栓からの放水は、やはりニューヨークの夏には欠かせない風物詩なのである。