NYU、受験時に前科問わず 選考に公平性を

 2日付のゴッサミストによると、ニューヨーク大学(NYU)は、今年から入学願書の前科を問う項目を削除し、その代わりに暴行事件に関わった過去があるかを問う項目を新たに設けるという。
 入試マネジメント課の担当者によると、この改定は、前科のある受験生に対する差別をなくし、選考における公平性を保つことが目的だという。同担当者は、「同案を検討し始めたころから、キャンパスの安全を守ると同時に、前科者に再びチャンスを与える方法はないか模索してきた」と話す。
 このほど行われた校内の独自調査で、前科の有無を明記することとキャンパス内の安全は関係ないという結論が出されたのに加え、今年4月に人権団体が大学校舎の入口を占領し、入学願書の前科記載をなくすよう求めたことが、今回の改定に大きく影響しているという。
 前科の有無の代わりに問われるのは、性的暴行を含む暴力行為、誘拐、凶器所持など、他人を危険にさらす行為の経験の有無となる。しかし、同団体は「暴行事件だけを取り上げると、黒人がほかの人種よりも関わりが高いという統計が出ており、公平性を目的とした選考に今後は民族の差が生まれるのでは」と懸念する。

Cincin12

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