「1票の格差」改憲項目に提起

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共同通信
共同通信加盟社編集局長会議で講演する自民党の萩生田政調会長=28日午後、東京・東新橋

 自民党の萩生田光一政調会長は28日、共同通信加盟社編集局長会議で講演し、党の憲法改正案4項目に衆院選「1票の格差」問題を加えるよう提起した。投票価値の平等を確保するため人口比を基にしている現行の選挙区割りについて「時代の変化に合っていない」と疑問を投げかけた。

 自民の改憲案は(1)9条への自衛隊明記(2)緊急事態条項の新設(3)参院選「合区」解消(4)教育充実―の4項目。萩生田氏は人口減少社会を踏まえ、人口比だけで1票の格差是正を進めれば都市部の定数が増加する一方、地方は減少すると指摘。選出議員を「自分の町から誰も出せないのは不幸な話だ」と意義を訴えた。

 岸田内閣の支持率低迷に関し、来年6月に所得税・住民税の定額減税が実施されれば「一定の評価をいただけると思う」と期待感を示した。「なかなか支持率は上がらないが、大きな失政はない。一つ一つ結果を出している」とも強調した。

 「長い予告編と本番の中身にミスマッチがあり、国民は違和感を覚えるのではないか」と支持が離反する要因を挙げた。