生ゴミ堆肥化、後退の懸念
市予算削減で集積所閉鎖も
ニューヨーク市の予算削減のあおりで、市内の生ゴミ堆肥化が後退する懸念が高まっている。
ニューヨーカーが本格的に堆肥化しようとすれば、自宅で行うか環境保護団体や植物園が運営するゴミ収集所に持ち込むことが必要だ。予算削減を強いられている清掃局は、こうした堆肥化活動に対する財政的支援を中止しようとしている。市内200カ所の堆肥化用ゴミ集積所が閉鎖されたり、処理量が制限されたりする恐れが出てきた。ブロンクス区やスタテン島での生ゴミ歩道脇での回収も、マンハッタン区と同様、来年10月まで先送りとなるという。
清掃局が茶色の容器やオレンジ色のボックスなどを使って回収している生ゴミの多くは、処理場で下水汚泥と混合消化されている。その際、バイオガスが発生。そのガスは付近の家庭に供給される計画だったが、遅れが出ている。消化後の汚泥物も堆肥となるのは半分以下で、残りは埋立地に運ばれる。
ただ、生ゴミを分別廃棄することで埋立地のゴミが減るのは確か。その分、地球温暖化ガスの削減に貢献する。環境保護団体関係者は「分別廃棄の習慣を続けて欲しい」と訴える。清掃局の広報担当者は「来年末までには市内全域で堆肥化サービスが実現する」と指摘。「大敵のネズミ対策にもなることを忘れずに」と続けた。(28日、ザ・シティ)
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