8日付のニューヨーク・タイムズによると、マンハッタン区に建設予定のコンドミニアムが、3月から導入されたニューヨーク市の新住宅開発規制の対象となるかどうかを巡り、議論を呼んでいる。
不動産開発を手掛けるアクイティー・キャピタル・パートナーズ社は、6番街に近い17~18丁目の間にある4階建ての賃貸アパートと老舗カメラ店が入る5階建てロフトビルに隣接する駐車場に、17階建て62部屋のコンドミニアムの建設を計画しているが、現在この土地では、6階建て以下の建物の建築しか許可されていないため、都市計画審議会から特別許可を取得する必要がある。また議員や市民団体が、規模拡大となる同計画は市の新規制の対象となるはずで、20~30%を低所得者用住宅とするべきだと訴えている。
一方、同社や不動産業界、都市計画審議会の委員長は、同計画は拡大でなく土地区画の編成であるため、規制の対象とはならないと主張している。新規制が導入され間もないことから、同計画に対する判断が今後の開発計画と低所得者用住宅の未来に影響を及ぼすものとみられる。
審議会が開発業者に有利な判断を下した場合、訴訟を招くことが予想され、新規制の存続が危ぶまれる。