市の殺人事件数増加 今年初、昨年超え

 15日、ニューヨーク市警察(NYPD)が今年1月1日〜8月14日までに起きた殺人事件数を公表した。先週だけで11件の殺人事件が発生し、今年に入ってから初めて、昨年の数字を上回ったという。地元各メディアが報じた。
 2016年に市で起きた殺人事件数は昨年と比べ最大で45%も少なく、軒並み下回ることで推移していたが、今月に入り急増した。先週の11件に対し、昨年の同じ週は3件だった。14日までに発生した事件総数は216件。昨年同時期は213件で、比べると1.4%増加したことになる。
 しかし、注視すべきは数字そのものではなく、その被害者だ。今月2日に、クイーンズ区でジョギング中の女性が殺害された。同13日に同区でイスラム教の服装で歩いていたところを銃で撃たれ殺害された男性2人を含むいずれの被害者も、犯罪の前科などがない一般市民。ギャングやマフィアの抗争などによる殺人事件でないことから、NYPDでは警戒を強めている。