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共同通信
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【ジュネーブ共同=吉田学史】国際オリンピック委員会(IOC)は8日、オンラインで理事会を開き、ウクライナに侵攻したロシアと同盟国ベラルーシの両国選手について個人資格の「中立」選手として来夏のパリ五輪参加を容認することを決めたと発表した。
IOCによると、中立選手のパリ五輪出場は「ごく限られた数」になる見通し。国歌や国旗の使用は禁じる。団体競技での出場は認めず、積極的に侵攻を支持する選手、軍や治安当局の所属選手も対象外とする。
スポーツ界の首脳を集めた5日の五輪サミットでは、国際競技連盟(IF)の代表者らが「できる限り早い」決断をIOCに要望。各国オリンピック委員会連合(ANOC)なども賛成し、IOC選手委員会も支持の姿勢を見せていた。
この問題では昨年2月の侵攻開始後、IOCが両国選手を国際大会から除外するよう各IFや大会主催者に勧告。しかし今年1月に方針転換し、3月に個人資格の「中立」選手に限定することなどの諸条件をIFに提示して復帰を促していた。