クラウンハイツ暴動から25年 互いに歩み寄る社会目指し

 21日付のニューヨーク1によると、ブルックリン区クラウンハイツのユダヤ子ども博物館で同日、1991年8月に起きたクラウンハイツ暴動の犠牲となったギャビン・ケイトー君とヤンケル・ローゼンバウムさんを追悼する25周年式典が行われた。
 式典では地域団体、クラウンハイツ・ユース・イニシアチブのリチャード・グリーンさんとクラウンハイツ・ユダヤ人コミュニティー委員会のイーライ・コーヘンさんが「尊い2人の命を偲び、これからも2つのコミュニティーがお互い協力し合う道を歩もう」と参列者らに語り掛けた。
 この暴動は、25年前の同19日、ケイトー君(当時7)が同区内の舗道で、ユダヤ教超正統派、ハシディーム派の指導者が運転する車にはねられたことに端を発した。現場へ急行した同派の救急隊は、宗教上の理由からけがをした運転手のみを救出した。ケイトー君は後続の救急隊によって病院に搬送されたものの死亡したため、不満を募らせた黒人住民らはデモで抗議し、その渦中でハシディーム派の学生、ローゼンバウムさんが刺殺される悲劇が起きた。3日間にわたる大暴動へと発展したこの事件は、ニューヨークにおける大規模な民族間暴動として知られている。

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