25日付のニューヨーク・タイムズによると、ニューヨーク市内での自転車死亡事故の件数が増加していることが分かった。
市運輸局によると、市では今年に入ってから24日までの間、15人が自転車で走行中に事故に遭い死亡したが、これは昨年全体の死亡者数と同じだという。昨年同時期の死亡者数は、11人だった。
ビル・デ・ブラシオ市長は、2024年までに交通死亡事故撲滅を目指す「ビジョン・ゼロ」を推し進めており、市は自転車専用レーンの設置、交通違反取り締まりの強化、制限速度を時速25マイル(約40キロメートル)に引き下げるなどの取り組みを行っている。しかし専門家によると、多くの道路では、歩行者のための安全地帯の確保、横断歩道での視界を改善するなどの安全性向上のための対策が全くなされていないという。
24日には、マンハッタン区のセントラルパークで自転車に乗っていた際、転倒して頭部を負傷したテキサス州の54歳の女性旅行者が、事故後1カ月以上経って死亡し、また同日、事故多発地点として知られるクイーンズ区のノーザン・ブルバードで、自転車に乗っていた78歳の男性が車にひかれて死亡している。