8人の子どもたちが無残な死 児童福祉局の怠慢で

 28日付のニューヨーク・ポストによると、ニューヨーク市児童福祉局(ACS)の監督不行き届きや怠慢により、過去13カ月の間に里親制度関連で8人もの子どもが亡くなり、市政監督官のレティシア・ジェームス氏は、ACSの対応を非難した。
 ブロンクス区のポセイドン・ギニョーネス君(当時3)は、家族に対する暴行歴を持つ男に預けられ、2014年11月、この男から受けたとみられる家庭内暴力が原因で死亡した。死の2週間ほど前には、顔に傷を作っていたが、ギニョーネス君の祖母が「バスタブで滑った」と報告したのを真に受け、ACSはこれを放置したという。
 ダンテ・バスコム君(当時16)は15年4月、ブルックリン区でギャングの抗争に巻き込まれ銃で殺された。ACSには、04年から家族による虐待や育児放棄の報告が10件も寄せられており、また、死の数週間前からバスコム君が学校を欠席し、かつ母親がACSに「もう息子を監督できない」と報告したにもかかわらず、ACSは解決済みと処理していた。
 ジェームス氏は、「ACSが責任を果たしていれば避けられた非常に痛ましい死」とし、虐待や育児放棄の疑いを過小評価すべきでないと訴えた。

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