イスラエル、ハマスとの交渉まだ

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共同通信
21日、パレスチナ自治区ガザで破壊された建物から上がる煙。イスラエル南部から撮影(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】イスラム組織ハマスとイスラエル軍との戦闘で、イスラエル政府高官は21日、戦闘休止やハマス拘束下の人質解放の交渉について「現状では実施していない」と報道陣に明らかにした。ネタニヤフ首相は「ハマス壊滅まで戦う」と強調。ハマスも「完全な停戦まで交渉はない」としており、戦闘継続の公算が大きくなっている。

 政府高官は「(仲介役の)カタール代表と先週2回会った」とした上で、「前回とは違う枠組みで交渉を仕切り直すときに来ている」と語った。イスラエル国内では依然、ハマス掃討を支持する世論が根強いが、人質家族の間では、交渉を優先すべきだとの意見が強まっている。

 ハマスは21日、軍の攻撃で人質のイスラエル人男性3人が死亡したとする映像を公開した。「ネタニヤフが殺した」としているが、信ぴょう性は不明。

 軍は21日、ガザ北部ガザ市のリマル地区でハマス幹部の隠れ家やオフィスにつながる地下トンネル網を発見し、破壊したと発表。衛星テレビ、アルジャジーラはガザ市内で激しい戦闘が続いていると報じた。