特捜検事の調べ「不適正」認定

12/25/2023

　2019年参院選広島選挙区の買収事件を巡り、元広島市議が東京地検特捜部検事に不起訴を示唆され供述を誘導されたと主張した問題で、最高検は25日、取り調べは不適正だったとの調査結果を公表した。不起訴の約束はなかったが、不起訴を期待させる発言があったことは否定しがたいと判断。取り調べには組織的な指示はなかったと認定した。

　供述を誘導されたと訴えていたのは河井克行元法相（60）から現金30万円を受け取ったとして、公選法違反（被買収）の罪に問われた元広島市議木戸経康被告（68）＝一審有罪判決、控訴中。不起訴を約束した違法な捜査だと主張していた。

　木戸被告は特捜部検事による任意聴取や、元法相の裁判に向けて別の検事と事実関係を確認した「証人テスト」のやりとりを録音。取り調べの検事は「議員を続けていただきたい。そのレールに乗ってもらいたい」などと発言していた。