市で自殺死亡率が上昇　行政の取り組み効果なく

09/16/2016

　14日付のＤＮＡインフォによると、ニューヨーク市で自殺死亡率が上昇していることが、市保健衛生局（ＤＯＨ）の調査により明らかになった。
　ＤＯＨの発表によると、市では2000年に448人が自殺したが、14年には565人に増加し、人口10万人当たりの年間自殺者数を表す自殺死亡率は、5.5人だった。14年の男性の自殺死亡率は9.7人で、うち大多数は白人男性だという。ただし、18～24歳の男性の自殺死亡率は00年の12.6人から8.6人へと低下した。女性の自殺死亡率は、2.3人から3.9人に上昇している。
　首吊りなどによる窒息死や飛び降り自殺が多く、窒息死は00年の29％から14年には41％に増えており、飛び降りは全米と比較し８倍多いという。全米で起きた自殺の半数は銃によるものだが、市での14年の銃による自殺者は10％だった。
　市は、精神衛生上の問題についての認識を高めるためと、ケアサービスの利用者を増加させるための取り組み「スライブＮＹＣ」を進めているが、ＤＯＨのメアリー・バセット局長は、「自殺の増加は、支援が行き届いていない証拠」と述べた。