ガザ中南部で作戦拡大

Published by
共同通信
ガザ地区を巡る状況、イスラエル軍の制圧エリア、進軍エリア

 【エルサレム共同】イスラエル軍は27日、パレスチナ自治区ガザ南部の最大都市ハンユニスに追加の部隊を投入し、イスラム組織ハマス掃討作戦を拡大したと明らかにした。ガザ保健当局によると、ハンユニスや北部ベイトラヒヤで28日、住宅への砲撃があり、計約50人が死亡した。軍はガザ中部の密集地の難民キャンプでも地上侵攻を強化、民間人の犠牲拡大が懸念される。

 ハンユニスでは27日夜から28日にかけてパレスチナ赤新月社が運営するアルアマル病院付近の住宅も空爆され、約30人が死亡した。南部ラファ付近にも空爆があった。ハマスも抵抗を続け、イスラエル軍は28日、新たにイスラエル兵士3人の死亡を確認、10月下旬の地上侵攻開始後、死亡した兵士は計167人。

 10月から続く戦闘のガザ側の死者は2万1110人で、イスラエル側は約1200人に上る。

 軍は27日、北部ガザ市のランティシ病院や付近の学校の周辺で発見したトンネル網を破壊したとする映像を公開した。トンネルはハマスが攻撃に利用していたと説明、掃討作戦を正当化した。