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共同通信
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ウクライナに侵攻するロシア軍が前線に投入する元受刑者らの突撃部隊「ストームZ」の兵士2人が29日までに共同通信の取材に応じ、十分な訓練や武器もないまま肉弾戦に放り込まれ、多数が犠牲になったと証言した。作戦もずさんで「人間として扱われなかった」と語った。ロシアの刑務所での国防省による勧誘の実態も明らかにした。
2人は投降して捕虜となりウクライナ西部の収容施設でインタビューに答えた。ウクライナ当局は施設の場所を明かさない条件で取材を許可。当局者は同席しなかった。
配送業を営んでいたアンドリー(36)はロシア西部スモレンスクで2011年、当時20代の知人男性が借金を返さないことに腹を立てておので殺害、禁錮19年の判決を受け収監された。
国防省担当者が刑務所に現れたのは今年5月。6カ月間の軍務の代わりに出所を認め、月20万ルーブル(約31万円)の報酬を支払うと勧誘した。受け入れると、ロシア占領下のウクライナ東部ルガンスク州の基地に送られた。